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2022.04.25

事例紹介

マヴィック ジャパン株式会社|
Oracle NetSuiteへのERP移行がわずか半年で完了

mavic

 安定稼働と業務効率化が可能なプラットフォームをスムーズに実現

会社概要

【会社名】マヴィック ジャパン株式会社

【本社】〒151-0065 東京都渋谷区大山町45番18号

【設立】2019年4月

【資本金】2億7500万円

【従業員数】 11名

【代表】朝野 徹

【WEBサイト】https://mavic.jp

(2022年3月時点)

事業概要

1889年にフランスで創業した大手スポーツサイクル用品メーカー、Mavic( マヴィック)の日本法人。1994年からフランス・Salomon、2005年にフィンランド・Amer Sports傘下、2019年にAmer SportsがMavicブランドを売却し、2020年7月からフランスの投資会社、Bourrelier Groupが所有。日本法人は、欧州以外では唯一の海外子会社になる。

マヴィック ジャパンは、M&Aによる旧親会社からの分離独立をきっかけに、これまで利用してきたERPシステムを一新。日本オラクルが提供するクラウドERP「Oracle NetSuite」を導入した。

導入前の課題

  • 日本法人の立ち上げに伴い、短期間でのERP移行が必要
  • 将来的なビジネスの拡大にも柔軟に対応できる基盤を構築したい

 

導入後の効果

  • パッケージに合わせた業務変革により、わずか半年でのERP移行が実現
  • 高い検索性とレポート作成の効率化はもちろん、事業拡大を見据えた拡張性のある基盤を構築

 

システムを含むバックオフィス業務のTSAが1年間という制約のなか、Oracle NetSuiteアライアンス・パートナーの Fourbs がシステム導入・移行を支援。わずか半年という短期間のうちにシステム移行を完了し、本番稼働を実現した。

独立を機にERP移行が急務になり親会社への負担を考慮したシステム選定が必要に

Mavic(マヴィック)は、1889年にフランス・リヨンで創業した老舗のスポーツサイクル用品メーカー。1934年にジュラルミン製軽量リムを開発して以来、自転車ロードレースで使用される競技用自転車向けにホイールやリムを提供する世界的メーカーとして頭角を現した。現在はフランス東部地方を拠点に、カーボンやアルミニウム製のホイール、リム、ライダー用装備(ヘルメット、ウェア、シューズなど)を開発・生産。その製品はツール・ド・フランスなど世界的な自転車ロードレースをはじめ、マウンテンバイクやトライアスロンといった競技用自転車に数多く採用され、プロレーサーからも高く評価されている。
そんな Mavicの日本法人であるマヴィック ジャパンは、2019年に旧親会社の Amer Sports(アメアスポーツ)がMavicブランドの事業を投資会社に売却したのを機に、アメアスポーツジャパンから分離独立する形で設立された。旧親会社との資本関係が完全に断たれた同社は、システムを含むバックオフィス業務に関して1年間のTSA(Transition Service Agreement:移行期間中におけるサービス提供契約)を締結。この間に、これまで使用していたSAP ERPシステムから自社システムへの移行を完了しなければならなかった。マヴィック ジャパン 代表取締役社長 朝野 徹氏は、以下のように当時を振り返る。
「当初はフランスの親会社がグローバル企画のシステムを導入し、日本もそのシステムを使用する予定でした。しかしマヴィックの親会社は欧州以外に事業進出の経験がなく、また日本に導入事例がなく、日本語対応もないシステムの導入を決定しました。そこで、日本で独自にシステム導入する他選択肢がなく、2021年初めにローカルERPシステムを導入することを本社と合意しました。この時点で残されたTSAの期間はわずか半年しかなく、移行先となるERPシステムの導入を急がなければならない状況でした」(朝野氏)

マヴィックジャパン_代表取締役社長

グローバル対応、カスタマイズ性、安定稼働を評価。短期間での構築実績とサポート力も選定ポイントに

わずか半年でERPシステムを導入する必要性に迫られたマヴィック ジャパンだが、これまで使用してきたSAP ERPを新たに導入するには巨額なコストがかかるため、早々に断念。移行先となるERPシステムを新たに探すことにしたという。「導入候補となるERPシステムを挙げ、まずはグローバル対応が可能か、当社の要望に合わせてカスタマイズできるか、安定稼働の実績があるかといった項目を入念に比較検討しました。ここで4~5製品ほどに絞り込み、それぞれの ERPシステムを提供するSIベンダーに声をかけてプレゼンテーションをしてもらいました。ところがどのベンダーも、導入から運用開始まで1年~ 1年半の期間がかかると言います。これではTSAの期限までに間に合いません」(朝野氏)
そうしたなか、導入候補に挙げたOracle NetSuite(以下、NetSuite)の提供元・日本オラクルから紹介されたのがフォーブスだった。
「フォーブスであれば、短期間のうちにNetSuiteを導入した豊富な実績があり、導入から運用サポートまで手厚い支援が受けられることが分かりました。このスピードとサポート力を重視し、フォーブスにNetSuiteの導入を依頼しました」(朝野氏)
NetSuiteの導入にあたっては、従来の SAP ERPで行っていた業務プロセスにこだわらず、NetSuiteに合わせたオペレーションに合わせながら必要最低限のカスタマイズを実施。わずか半年という短期間で本番運用に漕ぎ着けたという。「NetSuiteは財務、入出荷といった機能が非常にシンプルなこともあり、スピード感をもって導入を進められました。フランス本社とグローバルでマスターを合わせる必要もあったので、旧親会社のSAP ERPからのデータ移行は大変でしたが、フォーブスと密接に連携しながら作業を進めた結果、ほぼ予定通りにリリースできました」(朝野氏)

高い検索性とレポート作成の効率化により業務効率が向上。他拠点でのテレワークや安定稼働にも寄与

NetSuiteの運用を開始したのは、2021年8月のこと。これにより、旧親会社から完全に分離した新しい ERPシステムを運用するという当初の課題を解決することができただけでなく、さまざまな効果が得られているとマヴィック ジャパン プランニング/サプライチェーン長崎 真理子氏と同社 セールスアシスタント佐藤 雪乃氏はいう。
「NetSuiteの導入後も、データ加工や資料作りといった業務がSAP ERPと遜色なく行えています。また移行によって、レポート作成は従来よりもはるかに操作しやすく、見やすくなりました。以前は必要なデータがどこにあるのか探し出すのに時間がかかっていましたが、NetSuiteに移行したことで必要なデータが簡単・シンプルに見つけられるようになりました。注文入力を使い慣れたExcel上で行い、それをCSV形式で取り込めるので、業務効率もアップしました」(長崎氏)
「SAP ERPでは、業務を行うたびに操作マニュアルを参照する必要がありましたが、NetSuiteは直感的に操作できるため、格段に作業しやすくなりました。クラウドサービスなので、大阪の拠点にいる営業担当者、コロナ禍により在宅テレワークを実施中の社員も必要なデータにすぐにアクセスできるようになったことも大きな効果だと感じています」(佐藤氏)
マヴィック ジャパンが独自に構築したNetSuiteによるERPシステムにはフランス本社も強い関心を示しているそうだ。「NetSuiteのアカウントをフランス本社に渡しているので、本社側でもその状況が分かっています。本社側が進めているERPシステムの導入が苦労していることもあり、日本法人がローカルでERPシステムの導入を成功させ、安定稼働を続けていることを高く評価しているようです」(朝野氏)

マヴィックジャパン_スタッフ

BtoB受発注業務や外部システム連携などNetSuiteを起点にさらなる用途拡大も検討

マヴィック ジャパンでは、NetSuiteの用途をさらに拡大していくことを予定しているという。
「現在、カスタマーセンターの BtoB受発注業務をNetSuiteで行おうと計画を進めています。NetSuiteは汎用性が高いので、あらゆる業種に対応した仕組みができることを期待しています。また今後は、当社のセールスポータルなど外部システムとの連携も視野に入れています」(朝野氏)
今後の取り組みに対するフォーブスへの期待も大きい。「フォーブスとは現在も、SlackやZoom Meetingsを使って密接にやり取りしています。何か疑問点・質問があってもすぐに対応してくれます。これから出てくる課題解決も含め、フォーブスとは引き続き良好な関係を続けていきたいと思います」(朝野氏)
独立から3年目を迎え、日本における本格的な事業展開を加速させるマヴィック ジャパン。NetSuiteとフォーブスは、そんな同社のビジネスを今後も支え続けていくことだろう。

 

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